茶の間

「神棚がこんなに大きいなんて。」

 神棚は新潟の宮大工によるもの。その大きさは海難で船を失うことも多かった泰蔵の信仰心の表れと言えるかも しれませんね。上部のすりガラスは明治期からのものです。茶の間と奥帳場の襖を 取り払うと広い空間となり、宴会などの際に使用されていたようです。

 襖に描かれている絵は昭和初期の日本画家、仙田菱?誘(せんだりょうほ)によるものです。仙田菱?誘は 新潟県出身で、佐渡出身の本間家とは交流が深かったと伝えられています。菱?誘は兄の石塚仙堂と共に 兄弟画家としても知られており、箱根の老舗旅館「環翠楼(かんすいろう)」の200畳敷き大宴会場の襖に 描かれた「梅花老樹の図」は兄仙堂の協力を得て完成させたものです。