奥帳場

「わあー、天井が高い!」

 この部屋は「奥帳場」。電灯のなかった時代に少しでも明るい環境で効率的に仕事ができるよう、 天井には明り取りのための窓を設けてあります。

 元々雑貨を扱う商売から事業を起こした本間泰蔵でしたが、ニシン景気に沸く増毛町で商いを軌道に 乗せると、泰蔵は酒造り、ニシン漁、呉服販売、海運業とどんどん業種を拡大していき、一代で天塩国随一の 豪商と呼ばれるまでになります。奥帳場はこれら本間家の経理関係を一手に処理する場所として使用されたのです。

 現在はトタン製の屋根がかぶせられてますが、創建当初はガラスがはめ込まれ、たくさんの光を取り入れる ことができるよう工夫されていました。